企業型確定拠出年金に個人別管理資産がある方が、退職等でその加入者の資格を喪失した場合、その資産を個人型または他の企業型確定拠出年金に移換手続き又は脱退一時金の請求手続を6カ月以内に行わないと、その資産は現金化され、国民年金基金連合会に自動的に移換されることになっています。

自動移換されたままの状態では資産運用ができない、老齢・障害給付金を受け取れないという制約があり、また、管理手数料も負担する必要があります。2016年11月24日付の朝日新聞デジタルが、自動移換された資産は2016年3月末で約34万人分(資産額0円の者23万人を除く)、1428億円にのぼり(1人当たり平均42万円)、前年より約207億円増加し、この5年間で2・6倍になったと報道しています。

2017年3月末についての状況は、今月公表された国民年金基金連合会の「iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況」の中で公開されています。iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況”はこちらをクリック!

資料:国民年金基金連合会

毎年自動移換者は増加しており、自動移換割合は50%強で推移しています。

自動移換された資産は2017年3月末で約65万人分、前年比約8万人増加しています。

ただ、自動移換者597,221名の内資産ゼロが267,448名なので、実質資産を所有している自動移換者数は329,773名になり、この人達の資産がまぼろしの退職金になっています。

国民年金基金連合会の自動移換者への対応

1.自動移換者への「自動移換通知」の送付

2.連絡のない自動移換者への定期通知

3.自動移換者専用コールセンターの設置

4.国民年金基金連合会のHPに自動移換者専用のサイト「特定運営管理機関ー特定運営管理機関とは、自動移換された方の記録を管理する機関」をオープン

特定運営管理機関のサイトはこちらをクリック!

確定拠出年金における自動移換への取組み

加入者本人が移換手続を行うよう、厚生労働省・事業主・記録を管理する機関・連合会では、以下の対策を既に実施しています。
① 厚生労働省では、事業主及び記録を管理する機関(RK)に対して、退職者に対する移換手続の説明・勧奨を行うよう、指導。
② 厚生労働省では、事業主から年1回受ける業務報告書において、退職者に対してどのような説明を行ったかを報告するよう省令改正。
③ 連合会では、自動移換者に対して通知を年1回送付して手続周知(住所不明者分は日本年金機構に住所を照会して分かる範囲で把握)。
④ 連合会では、平成29年1月から個人型DC加入範囲が拡大されたことから、より多くの退職者が個人型DCに加入可能になる旨を周知。

以上の対策に加え、厚生労働省では、DC改正法により整備されたDC間ポータビリティの規定に則り、以 下の通り施行予定(公布2年内施行)。
Ⓐ 企業型DCの加入者が転職して他の企業型DCの加入者になったにもかかわらず、転職前の企業型DCの年金資産を転職後の企業型D Cに移換する手続をしないまま6ヵ月経過した場合には、本人の申出がなくとも、転職前の企業型DCの年金資産を転職後の企業型DCに 移換。
Ⓑ 自動移換者が企業型DCの加入者になった場合には、本人の申出がなくとも、自動移換された年金資産を企業型DCに移換。
また、DC改正法の公布2年内施行分において、これまで自主的に行われていた対策のうち、①RKによる 移換手続勧奨や③連合会による年1回周知の内容を政令に明記。

                                             資料:厚生労働省

上記の対策で、今後自動移換への移換者が減少し且つ現存の自動移換者が将来受給可能になる様に移換手続きの促進が行われる様望んでおります。

心当たりのある方は企業年金連合会で照会を行って下さい。企業型確定拠出年金は名前が年金と付いていますが年金制度ではなく退職金制度の一部です。自分自身でまぼろしの退職金にしてはいけません。