今後日本政府の為替介入の可能性についての報道が多くなると予想されますが、2011年に出版されたJPモルガン・チェース銀行市場調査本部長佐々木融氏の著書「弱い日本の強い円」の中で日本政府の為替介入の効果についてコメントされています。

介入のメカニズム

1.財務省が日銀に対して短期国債を発行して、円資金を調達

2.日銀を通じて、マーケットで円売り・ドル買い介入

その後

3.財務省はマーケットで短期国債を発行し、マーケットから円を調達し、日銀に対して発行した短期国債を償還する

4.ドル買い介入によって得たドルは米国国債に投資

この財務省のマーケットでの短期国債発行及び米国国債投資は外国為替資金特別会計を通じて行われており、日本政府の外貨準備高は概ねこの米国国債残高を指します。外国為替資金特別会計の資産には米国国債残高、負債には短期国債残高が計上されています。

従って、ドル買い・円売り介入を行った結果市場に放出された円資金は、その後財務省のマーケットでの短期国債発行によって市場から吸収され、マーケットにある円資金の量を増加させる事にはならず、日本政府の円安・ドルを意図した為替介入の効果はほんの短期間かしか続かなかったのが過去の経緯です。

結果的に、財務省所管の外国為替資金特別会計は100兆円を超える円キャリートレードを行ってきたことになります。