日経ヴェリタス今週号によると、厚生労働省内で企業型DCに関して改革案が検討されており、1)DCの運用商品の数の制限及び2)自分で商品を選ばない人の掛金を自動的に運用する「デフォルト商品」の基準策定について厚生労働省の企業年金部会の下に設けられる専門委員会で議論が重ねられる見通し。

1)DC運用商品の数                                       

現在1企業あたり平均17本で、「多すぎて選びにくい」と指摘されている。2年前、企業年金部会で10本を上限とする案が提案されたが、運営管理機関側が猛反発し、撤回された経緯がある。

出所:日経ヴェリタス 2016.10.23

又、現在、既存の商品を除外する際の規定が保有している加入者全員の同意が必要となっていますが、厚生労働省では3分の2以上の合意があれば除外を認めるようにする方針です。

2)デフォルト商品の基準規定

DCを導入している企業の約6割がデフォルト商品を指定していますが、その大半は元本確保型の商品になっており、これがDC全体の資産の半分以上が元本確保型商品に偏っている一因であると言われています。株式や債券などに分散投資するバランス型の商品がデフォルト商品に加われば、元本確保型への偏重を解消する一助となりますが、厚生労働省内では「指図もしていないのにハイリスクの商品に掛金が回るのは問題」との声も多いとの事です。

改革案も必要でしょうが、やはりその前に一番重要なのは、各加入者のDCに関する理解度です。DCは年金ではなく退職金であり、会社が掛金の算出基準として決めている想定利回り(平均:2.02%程度)を運用利回りが上回らないと会社が想定している退職金は将来受給出来ません。例えば、想定利回り2%、退職金500万円(30年後)とすると毎月の掛金は約10,150円になります。そして、この10,150円を元本確保型の1年定期預金(利率:0.025%)での運用を選択すると、30年後退職金金額は約370万円にしかなりません。なお、最近想定利回りを0%として導入している企業もあり、この場合定期預金で運用しても会社が想定している退職金には届きます。(将来のインフレは考量せず)従って、まず想定利回りを確認した後、運用については媒体や第3者を通じて自分自身で運用について勉強する事が重要です。